その光の先が、シャングリラじゃなくても。
米津玄師 3rd Album『Bremen』
今年の夏はフェスなどイベントに多数出演し、人前に立つ機会も多くなった米津氏。今までは暗めのサウンドであったり、負の感情を引き出させるワードが多めに感じられたが、今作『Bremen』はそれとは少しだけ変化がある。タイトルは有名なグリム童話「ブレーメンの音楽隊」から。このアルバム一枚を通して、「今の環境に疲れてしまったのなら、ここで足を止めて休んでいきなよ」と語りかけてきてくれる。「アンビリーバーズ」から始まり、後半にかけてどんどん暗い方向へ進むように作られているらしいのだが。最後には「差し出されるジャスミンのお茶」(M14 Blue Jasmine)が置かれているあたり、やはり米津玄師は弱者に手を差し伸べてくれる作り手なのだ。
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