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草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE

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  • 〒525-0025 滋賀県草津市西渋川1-23-23 A-SQUARE SARA南館 2F
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お知らせ詳細

1970年代のアニメ主題歌(少し長いです…)

スタッフTKのおすすめ 2020.9.22 Vol.41

草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE

 今回はこの度のコロナ過での自粛期間中、部屋の片づけで出てきた大学での講義『1970年代のポピュラー音楽について』のレポートです。私はこの時代の洋楽や歌謡曲には詳しくなかったので、アニソンについてまとめて提出しました。(評価は覚えていません)
 文体などでおかしな部分は直して、新たにコメントした個所は(令和注:)としています。(OPはオープニング・テーマ、EDはエンディング・テーマの略です。おそらく1989年頃?に受けた講義です)

           ・1970年代のアニメ主題歌
 1983年の夏から放送されたアニメ「キャッツ・アイ」の主題歌が歌謡ベストテン番組で1位となったことにより、その後のアニメ主題歌のあり方が変わったと言われるが、70年代のアニメ主題歌(以下『アニソン』と略)はどうだったのか、年ごとに放送された主なアニメとその主題歌について、説明していきます。

  1970年(昭和45年)
 この年はスポーツ物のアニメが多く放送された年でした。一昨年から放送中の「巨人の星」、昨年から放送中の「タイガーマスク」と「アタックNo.1」、そしてこの年は「あしたのジョー」「男どアホウ!甲子園」「いなかっぺ大将」等のスポーツアニメ(いなかっぺ大将はギャグタッチだが)がありました。アニソンとしては、最初の4作品と「いなかっぺ大将」の「大ちゃん数え唄」(令和注:歌手は天童よしみ)が知られています。他のジャンルでは、昨年から放送中の「ひみつのアッコちゃん」「ハクション大魔王」「ムーミン」「サザエさん」、この年の作品は「みなしごハッチ」がありました。この中で「ムーミン」の主題歌は昭和45年度の日本レコード大賞の童謡部門を受賞しました。

  1971年(昭和46年)
 スポ根アニメの大半がこの年に終了し、他のジャンルのアニメが作られ、中でもギャグものが多く出た年でした。「カバトット」「天才バカボン」「新オバケのQ太郎」「さるとびエッちゃん」等です。バカボンのふざけた歌詞のOPやエッちゃんの喋る犬ブクが歌うEDなど、おもしろい曲がありました。オバQは何度かアニメ化されてますが、私はこの新オバQのOPが一番気に入ってます。(令和注:モダンチョキチョキズのカバーをぜひ聞いてください)
 ギャグもの以外では「ふしぎなメルモ」「ゲゲゲの鬼太郎」そして「ルパン三世」等がありました。ルパン三世はいわゆる旧ルパンと呼ばれている作品でOPはひたすらルパンルパンと主人公の名前を連呼し、EDはとにかく渋くバックの絵とマッチしていて印象的でした。

  1972年(昭和47年)
 この年から主人公が悪人を倒すというヒーロー物や、巨大ロボット物が多く出てきました。「マジンガーZ」「デビルマン」「海のトリトン」「科学忍者隊ガッチャマン」等です。これらの主題歌はOP、ED共によく知られています。他のジャンルでは「赤胴鈴之助」「魔法使いチャッピー」「ハゼドン」「ど根性ガエル」等がありました。

  1973年(昭和48年)
 この年は、実に多くのジャンルの作品が出て、アニソンとしても今でも知られている曲がかなりあります。まずはヒーロー・ヒロイン物「新造人間キャシャーン」「バビル二世」「ドロロンえん魔くん」「エースをねらえ」「侍ジャイアンツ」(令和注:70年代は少数だった途中で主題歌が変わったアニメでした)「ミラクル少女リミットちゃん」「キューティーハニー」等。この中ではキャシャーンのOPが凄かった。ささきいさおのアニソンデビュー曲でもあり、すごい唄いっぷりです。EDのイントロはさらに凄まじいです。キューティーハニーはうっとりするED『夜霧のハニー』がオススメです。
 他のジャンルでは、「ロッキーチャック」「ワンサくん」「ジャングル黒べえ」「冒険コロボックル」「(旧)ドラえもん」「ゼロテスター」等がありました(令和注:この年のドラえもんは黒歴史扱いのものですが、主題歌(特にEDのルンバ)は是非とも聞いてほしい曲です)。冒険コロボックルはOPもEDも私の好きな曲です。

  1974年(昭和49年)
 この年はアニメ史における重要な作品が2つ放送されました。一つは「アルプスの少女ハイジ」、もう一つは「宇宙戦艦ヤマト」です。ヤマトは放送当時ハイジの裏番組ということで、それほど人気はなく、爆発的ブームを起こしたのは3年後の映画公開からです。この2作品の主題歌(OP、EDどちらも)は特に述べることはないでしょう。
 他のジャンルでは、ヒーロー・ヒロイン物が「ゲッターロボ」「破裏拳ポリマー」「柔道讃歌」「ジムボタン」「魔女っ子メグちゃん」等です。ジムボタンの主題歌は私の好きなアニソンの一つです(熱い曲です)。ギャグ物では「ダメおやじ」「小さなバイキングビッケ」「星の子チョビン」「はじめ人間ギャートルズ」「カリメロ」等がありました。これらのOPはどれも楽しい曲ですが、EDは真逆な曲調が多かったです。(令和注:チョビンは演歌(作曲は平尾昌晃)、ギャートルズは名バラード、カリメロはトラウマになる暗い曲でした)

  1975年(昭和50年)
 この年、歌謡曲でもアニソンでもない曲が大ヒットしました。『ひらけ!ポンキッキ』の中で歌われた「およげ!たいやきくん」です(令和注:オリコン調べでのシングル売上枚数の歴代1位、この曲を歌った子門真人は、ガッチャマンやゼロテスター等のアニソンや仮面ライダーやジャンボーグAなど特撮の主題歌も数多く歌っています)。
 そしてこの年は3つの長期放映アニメがありました。「まんが日本昔ばなし」「一休さん」、そして『タイムボカンシリーズ』の第1作「タイムボカン」です。シリーズの主題歌を担当した山本正之は稀有な才能の持ち主です。またこの年は冒険物のアニメが多く作られ、その中では「ガンバの冒険」が有名です。ロボット物も多く、「勇者ライディーン」「宇宙の騎士テッカマン」「鋼鉄ジーグ」「UFOロボグレンダイザー」等があり、その他のアニメでは「フランダースの犬」「ドンチャック物語」「元祖天才バカボン」等がありました。バカボンのED『元祖天才バカボンの春』は昭和のアニソン史上に名を遺す名曲です。(令和注:作曲の渡辺岳夫は昭和を代表する劇伴音楽家です、巨人の星もハイジもキューティーハニーもガンダムも、そしてアニメ以外でも「あばれはっちゃく」や「白い巨塔(田宮二郎 主演版)」もこの人が手掛けました)

  1976年(昭和51年)
 この年はロボットアニメが多く作られた年でした。「大空魔竜ガイキング」「ゴワッパー5ゴーダム」「ロボッ子ビートン」「UFO戦士ダイアポロン」、そして「超電磁ロボ・コンバトラーV」等です。この中ではゴーダム(ヴィブラフォンが効果的に使われています)と、ビートンのOPが楽しくて好きです。(令和注:ビートンのEDはハルヒダンスや血界戦線などキャラクターが踊るアニメの元祖的作品です。また私の好きなダンスEDソングは、ホロレチュチュパレロ「魔道王グランゾート」とウィッチ☆アクティビティ「ウィッチクラフトワークス」です)そしてコンバトラーⅤはEDでの「身長57m、体重550t」というフレーズが忘れられません。その他のアニメでは「母をたずねて三千里」「ドカベン」「キャンディ・キャンディ」等がありました。この3つの主題歌はどれも有名ですが、ドカベンは長い放送期間に3回OPが変わったことは知られていません。

  1977年(昭和52年)
 この年の夏に公開された映画「宇宙戦艦ヤマト」によって一大アニメブームが起こり、この年だけで30本もののテレビアニメが放送されました。(令和注:現在は1クール(3ヶ月)で40~50本程のアニメが放送されています)中心はロボット物で「ジェッターマルス」「惑星ロボ ダンガードA」「超電磁マシーン ボルテスV」「無敵超人ザンボット3」等がありました。この中ではボルテスVが有名です。(令和注:アニソン歌手の女王こと堀江美津子さんが歌ったロボットアニメで初の女性ソロボーカル曲です)
 他のジャンルのアニメでは「ヤッターマン」「バーバパパ」「一発貫太くん」「グランプリの鷹」そして「ルパン三世」等がありました。グランプリの鷹の渋いOPはカッコ良かったし、大野雄二によるルパン三世のテーマは誰もが知る名曲です。

  1978年(昭和53年)
 昨年のヤマトの大ヒットでSFアニメ物が多く作られました。「SF西遊記スタージンガー」「キャプテンハーロック」「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト2」等です。アニソンとしてはハーロックと999のOPがよく知られています。他の作品では「未来少年コナン」「一球さん」「野球狂の詩」「無敵超人ダイターン3」「はいからさんが通る」「新エースをねらえ」「宝島」等がありました。またこの年公開の『さらば宇宙戦艦ヤマト』の挿入歌「ヤマトより愛をこめて」は沢田研二が歌いました。

  1979年(昭和54年)
 70年代最後のこの年、まず劇場用アニメ『銀河鉄道999』が公開、ゴダイゴの歌った主題歌が大ヒットしました。テレビアニメではアニメブームの波は衰えず、多くの作品が放送されました。その中に後のロボットアニメに多くの影響を与えた作品が登場しました。「機動戦士ガンダム」です。そしてこの年のもう一つの重要な作品が「ドラえもん」です。初代EDの『青い空はポケットさ』は素晴らしい曲です。この年の他のアニメは「赤毛のアン」「花の子ルンルン」「サイボーグ009」「ゼンダマン」等がありました。これらの主題歌はどれもいい曲です。

 (まとめ)レポートのテーマが“1970年代の”で本当に助かりました。これが80年代だったら、少なくともこの倍のレポート用紙を使って書いていたでしょう。
 1970年代には約200本以上のアニメ作品が放送されていました。私がここで取り上げたのはその中の一部で主題歌がよく知られているものだけです。そしてこの中からさらに私の独断でアニソンベスト15を決めました。(注:ここだけ令和版です)

【参考文献】
・松山祐士 編
 『ピアノでうたうアニメヒット全集①』 ドレミ楽譜出版社 1986

・アニメージュ編集部 編
 『TVアニメ25年史』 徳間書店 1988

・アニメージュ編集部 編
 『劇場アニメ70年史』 徳間書店 1989

・『月刊 ファンロード』 ラポート
 87年9月号、88年4月号、同年10月号、89年1月号

****1970年代のアニメソング ベスト15****

第1位 赤毛のアン ・・・・・・・・OP&ED
第2位 元祖天才バカボン ・・・・・ED
第3位 キューティーハニー ・・・・ED
第4位 ゼロテスター ・・・・・・・OP
第5位 冒険コロボックル ・・・・・OP&ED
第6位 ジムボタン ・・・・・・・・OP
第7位 はじめ人間ギャートルズ ・・ED
第8位 ゴワッパー5ゴーダム ・・・OP
第9位  科学忍者隊ガッチャマン ・・OP&ED
第10位  ど根性ガエル ・・・・・・・ED
第11位  ドロロンえん魔くん ・・・・ED
第12位  新造人間キャシャーン ・・・OP&ED
第13位  デビルマン ・・・・・・・・OP&ED
第14位  新オバケのQ太郎 ・・・・・OP
第15位  宝島 ・・・・・・・・・・・OP
次点   ミラクル少女リミットちゃん ・OP

 なぜ赤毛のアンが1位かというと作曲者が三善晃だからです。実現しなかったけど学生時代にED曲『さめない夢』の楽譜を入手して声楽の試験で三善晃の歌曲として歌いたかったのです。また『元祖天才バカボンの春』は、私が高校生の時、校内の合唱コンクールで伴奏を弾きました。
 ぜひ一度私が取り上げたこれらの曲を聴いて下さい。