第7回 河田祐一(Hunchback B,Cho)
第5回にも登場してくれたHunchbach。OUR FAVORITE GEAR第7回は、寡黙ながらもアグレッシブなステージングでライブを盛り上げ、ピック弾き、指弾き、スラップ等の様々な表現でバンドの低音を支えるユニークなスタイルのベーシスト、河田祐一さんの登場です。
まずは愛機の紹介。河田さんは
SPECTOR LEGEND 5 CLASSICをメインベースとして使用している。こちらはローBの5弦ベース。もはやスタンダードと言えるほど定着した多弦ベースだが、歌モノのロックバンドでの使用は比較的珍しい。
「ローB弦は流れるようなフレーズを作るときは使いにくいんですけど、押せ押せのフレーズの時とかは使いやすいですね。ただ、どうしても音がぼやっとしちゃうんで基本の音作りが大事ですね。輪郭をしっかり残しつつ、低音も保つような感じでやってます」
「改造点は特に無いです。このベースはアクティブなので、コントロール部にプリアンプのノブがあるんですよ。プリアンプのコントロールは通常時は絞っておいて必要なときに全開にする、といった使い方をしてます。例えばスラップ時はハイのノブを全開に・・・みたいな。ミッドからハイはけっこう出るベースだと思います。なんで普段はそこまで上げる必要がないんですよね」
当然、音作りではアンプの設定も重要になってくる。
「アンプはライブハウスの物を使ってます。音作りのポイントはグライコのロー、ミッドをマックスに持ち上げることですね。あと僕はハイフレットも結構使うんでハイも削りすぎないようにしてますね。ある程度上げないとフレーズが埋もれてしまうんで・・・。でも、あんまり上げすぎると今度はウワモノとぶつかっちゃうんで上げ過ぎないようにはしてます」
インタビューに同席したボーカル、ギターの山崎さんはこう語る。
「ベースがハイフレットのフレーズを多用するのはバンドのコンセプトというか、カナメの部分です。3ピースでリードギターがいないから、僕が歌ってるときにメロディーを奏でられるのはベースだけなんで。しっかりとフレーズが聞こえるような音作りをしてくれてますね」
足元には
ZOOM B3(ベースエフェクト&アンプシミュレーター)、
MXR M80 BASS D.I+ (ディストーション、ダイレクトボックス)、
MAD PROFESSER NEW FOREST GREEN COMPRESSOR(コンプレッサー)が並ぶ。
「
B3はスラップをする時にオートワウをかけたり、ハイを上げたプリアンプのとして使ってます。飛び道具要員ですね。あ、チューナーもこれに入ってるのを使ってます」
「
MXRの
DIはディストーションも付いてるんですがそれは全く使いません。DIとしてのみ使ってます。音が太くなりますね。あとこれは先輩から格安で譲ってもらったんですよ(笑)。それもあってかなり気に入ってますね」
「コンプは以前
B3に入ってたのを使ってたんですが、ちょっと物足りなくて
MAD ROFESSRを買いました。これはすごくいいです!音に艶が出ます。コンプなんで当然音の粒は揃うんですが細かいニュアンスも出せますし・・・。色々試奏した中で断トツに良かったので衝動買い的に購入しましたね」
弦は
D'Addarioの
EPS165-5、ピックは
JIM DUNLOP の
TORTEXトライアングルの
1.0mmを、ケーブルはベースからエフェクターまでが
Ex-pro、エフェクターからアンプまでが
CANAREを使っている。
「ケーブルは品質とコストパフォーマンスを考えた結果これになってます。音にクセもなく安定してますね」
今後使ってみたい機材として
FREE THE TONE BASS BLASTERを挙げる。
「質のいい歪みを探してるんですよ。これは歪みのレベルがもの凄く調整できるんですよ。程よい歪みからしっかりとした歪みまで出せて、尚且つ音が埋もれないっていう。今は程よいオーバードライブ感のある音を出したいんですよね。あとベースソロとかで激しい歪みも使えますし」
話をしていくうちにどんどんほしい機材が出てくる。
「あと8弦ベースですね!(笑)。復弦になってるタイプじゃなくてガチの8弦です。Hunchbackではあんまり使いどころがないかもしれませんけど8弦だとめちゃくちゃフレーズの幅が広がると思うんですよね。それとワイアレス!これが断トツかも」
色々なスタイルをミックスさせたプレイからも垣間見えるように、影響を受けたベーシストはバラエティーに富んでいる。
田淵智也(UNISONSQUARE GARDEN)、TETSU(L'Arc~en~Ciel)、休日課長(ゲスの極み乙女。)、FREA(RED HOT CHILLI PEPPERS)、信人(UVERworld)、H.J.Freaks、イワサタカアキ(街人)
「でも一番影響を受けたのはサークルの先輩でもあるレジェさん(イワサタカアキ)ですね。ほんとあの人がいなかったら今ベースを弾いて無いかもしれないです」
そして、
「ベースは愛人!」
そう意味深に豪語する河田さん。
「自分からは弾くことを求めてこないけど、こちらから接して、頑張れば頑張るほどその頑張りに応えてくれますからね。もちろん弾きたくなったらガンガン弾いてますよ!ほぼ毎晩です(笑)」
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3/29
野洲BARI-HARI