私の好きな吹奏楽コンクール課題曲 その1
スタッフTKのオススメクラシック 2018.7.6 Vol.9(2019.6.10改)
草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE
毎年夏から秋にかけては日本全国吹奏楽コンクールのシーズンです。私は高校時代3年間吹奏楽部で、3年の夏 府大会で初めて金賞を獲って、みんなで大騒ぎしたのも遠~い昔のことです。
その全日本吹奏楽コンクールでは、毎年5曲ほどの新作の吹奏楽曲が課題曲として日本中で演奏されます。その中で私のお気に入り&オススメを紹介しようと思ったのですが、あまりにも数が多い(本年度2020年時点で200曲以上)ので、行進曲、そして行進曲以外からそれぞれ10数曲を1980、90年代を中心にピックアップしました。
まず(いわゆる)課題曲マーチから、
・コンサートマーチ「テイク・オフ」(建部知弘、藤田玄播(補作)、1986年度 課D)
離陸(テイク・オフ)までが少し長いけど、テンポが速くなってからの爽快感は断トツです。プロデビュー前の佐渡裕さんが龍谷大学を指揮した演奏は必聴。
・マーチ「スタウト・アンド・シンプル」(原 博、1988年度 課C)
・行進曲「清くあれ、爽やかなれ」(別宮貞雄、1989年度 課C)
・ポップスマーチ「すてきな日々」(岩井直溥、1989年度 課Ⅾ)
(行進することを前提としない)ポップスマーチの最高峰。途中2度あるテンポを落としてスウィングするところにグッときます。
・ロックン・マーチ(藤掛廣幸、1991年度 課Ⅽ)
個人的に課題曲マーチの中では一番のお気に入りです。当時も今もあまり演奏されませんが…。
・吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」(三善晃、1992年度 課Ⅽ)
あの「深層の祭」の作者による2度目の課題曲。とにかく難しい…というか無理。そこらへんの小編成団体では太刀打ちできない曲。
・マーチ「潮煙」(上岡洋一、1993年度 課Ⅲ)
冒頭トランペットの「しおけむり~」が耳から離れない曲。某CDの解説書に書かれていた『ズンドコリズム』が全てを表している異色の行進曲ですが、ラスト決まれば とてもカッコイイですよ。
・行進曲「ラメセス2世」(阿部勇一、1995年度 課Ⅰ)
とにかくカッコイイ! 特にホルン、スネア、シンバルがカッコイイマーチです。冒頭のインパクトは全課題曲中でも上位に入ります。
・スプリング・マーチ(大石美香、1995年 課Ⅱ)
・五月の風(真島俊夫、1997年度 課Ⅲ)
真島俊夫氏三度目の、そして最後のコンクール課題曲。とにかく爽やかなマーチ。実際のコンクールでは速すぎたり、うるさすぎる演奏が多かったのですが、その中で私のオススメは伊奈学園総合高等学校吹奏楽部の演奏です。最後のトランペット一人で吹いているんですよね??
・ラ・マルシュ(稲村穣司、1997年度 課Ⅳ)
(音楽教師ではない)高校の先生が作曲。マーチの定石をことごとく外した内容が逆に癖になる曲です。これもオススメのコンクール実況で兵庫県立西宮高等学校吹奏楽部(通称:県西)の演奏をどうぞ。中間部では“これマーチなの?”という感じの独特な世界が繰り広げられます。
・行進曲「K点を越えて」(高橋伸哉、1999年度 課Ⅳ)
・マーチ「列車で行こう」(川村昌樹、2003年度 課Ⅴ)
歴代の課題曲Ⅴの中で一番楽しめる曲。もちろん演奏する方は大変ですけど…。
・憧れの街(南俊明、2007年度 課Ⅲ)
テンポの変化、アンサンブル等、色々な要素がつまった、まさにコンクール課題曲のためのマーチ。それでいてとっても楽しい曲。この曲は続く自由曲『科戸の鵲巣』とセットで千葉県柏市立酒井根中学校の演奏をオススメします。感動の名演です。
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