マーラー/大地の歌
スタッフTKのオススメクラシック 2018.10.13 Vol.14
草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE
今回紹介するのは、「大地の歌」ではありません...実は私はマーラーの交響曲は歌(合唱)付きのもの(第2,3,4,8番)は、ちゃんと聴いたことがなく(声のない楽章や、第1番、第5番は大好きで、特に『巨人』は全楽章頭の中に入っているのですが…)、この「大地の歌」も昔CMで流れていたのを聴いたくらいです。
ではなぜ今回この曲を取り上げたかというと、『天にひびき』という漫画にこの曲が使われているからです。この漫画の作者である やまむらはじめ は、私の大ファンの漫画家で、主に伝奇物やSF物の長編作を多く手掛ける一方、読み切りや短編では、等身大の若者たちを描いた作品があり、この『天にひびき』は、音大生たちの青春群像劇をリアルに描いた長編作品なのです。
ヤングキングOURS(少年画報社)にて2009年から2014年まで連載されていて、単行本は全10巻。作中には様々なクラシック作品が登場しますが(最初に使われる曲はベートーヴェンの交響曲第4番(!?))、その最終巻で1冊まるごと使って取り上げられるのが、マーラーの「大地の歌」なのです。
この漫画の主人公は二人いて(指揮者とヴァイオリニスト)、そのうちの一人がこの曲をやりたいと言い出し、コンサート全体の企画、メンバー集め、音合わせ、(ソリストの)練習、リハーサル、そして本番。本番のコンサートの様子は、私のようにこの曲を聴いたことがなくても、まるで今聴いているかのような雰囲気になる内容なのです。
是非とも読んでほしいので、ここではあえて登場人物の紹介やストーリーの説明はしません。ちなみに連載時、本編の後に作曲家の吉松隆氏による音楽コラムが毎号寄稿されていて単行本にも載っています。
今回のオススメはちょっと違った感じでしたが、いかがだったでしょうか。
2018.10.13 Vol.14
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