ショパン/前奏曲集を一捻り(妄想プログラム その1)
スタッフTKのオススメクラシック 2018.12.30 Vol.24
草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE
ポーランドの作曲家 フレデリック・ショパン(1810-1849)の代表作の一つ、24の前奏曲集Op.28。ハ長調からニ短調まで 24すべての調性を使って作曲されたピアノ曲集です。
唯一タイトルの付いている『雨だれ』(第15番)や某胃腸薬のCMで昔から使われている第7番など有名な曲もあり、全曲弾き通せば(所要時間35~40分程)ショパンのピアノ書法がマスターできるはずですが、ちょっとピアノが弾ける程度では太刀打ちできない難曲がいくつかあることが、全曲演奏を困難にしています。また演奏時間が1分に満たない曲も10曲以上あり、それらを数曲弾けたとしても満足出来ないでしょう。そこでこんなルール(足枷、あるいは縛り)を設けてみました。
1.持ち時間は8分以上10分以内、時間内なら何曲弾いてもいい。
2.長調(奇数番号)、短調(偶数番号)どちらも1曲は弾くこと。
3.番号順に演奏してはならない。(逆順はOK)
です。3番目のルールがちょっと曲者ですが、おもしろそうだと思いませんか?
ちなみに演奏時間が一番長いのが第15番「雨だれ」の約5分、次が第13番 嬰ヘ長調と第17番 変イ長調の約3分。いずれも長調の曲です。
また演奏難度の高いものは、なんといっても第16番 変ロ短調と第24番 二短調の2曲。第8番 嬰ヘ短調と第12番 嬰ト短調も高難度で、こちらはすべて短調です。長調で難度の高い曲は第5番 ニ長調と第19番 変ホ長調あたりでしょうか(ちなみに私は第1番 ハ長調が まったく弾けませんでした)。
これらを踏まえて、腕に自信のある人なら、
プログラムA No.16→15(雨だれ)→7→24(「雨だれ」ありバージョン)
〃 B No.1→20→15(雨だれ)→10→5→24(バッハ/平均率の調性順バージョン)
〃 C No.16→19→12→2→8→24(とにかく難曲だけを弾きますバージョン)
次に「雨だれ」は弾けるけど難しい曲はちょっと…という人には、
プログラムD No.15→21→20→7(「雨だれ」を最初に )
〃 E No.17→22→15(「雨だれ」を最後に )
〃 F No.1→3→20→22→21→13(「雨だれ」をはずした選曲 )
そしてなんとか「雨だれ」を弾けるようになってプログラムを組みたい人には、
プログラムG No.7→2→9→15(雨だれ) というのはどうでしょうか。
ちなみに私なら No.18→17→22→21→13 です(後半の曲ばかりですね)。ショパンの前奏曲では第13番 嬰ヘ長調と第21番 変ロ長調が好きなので、この曲順にしました。
前奏曲集のCDや楽譜をお持ちでしたら、一度これらの曲順で聴いて(弾いて)みる、または自分なりのプログラムを見つけてみてはいかがでしょうか。
2018.12.30 Vol.24
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