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草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE

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  •  10:00~21:00

お知らせ詳細

京都アニメーション(京アニ)について

スタッフTKのおすすめ 2019.8.3 (Vol.32) 8.26修正

草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE

 この度の株式会社 京都アニメーション様の報に接し、お亡くなりになられた方々の、ご冥福を心からお祈り申し上げます。またお怪我をされた方々の一日も早い回復を、心よりお祈り申し上げます。

 毎朝、通勤途中のJRの車内から、無残な姿となった第1スタジオの建物を見ています。今回起こった凄惨な事件については、報道で毎日のように伝えられてますので、ここでは京アニが製作した数々のアニメーション作品について書いていきます。
 私の地元、宇治市にあるこのアニメ製作スタジオですが、私がまず京アニ作品として意識して見たのは『けいおん!』(2009年)が最初でした。それ以前のアニメファンに話題になったハルヒこと『涼宮ハルヒの憂鬱』(2006年)や『らき☆すた』(2007年)は あまり見ていません。『らき☆すた』はファンがアニメの舞台となった場所に訪れる「聖地巡礼」の元祖ともいえる作品ですが、実はこのアニメで主人公たちが、修学旅行で京都・奈良に行く話があり(第21話)、そこではなんと京都アニメーションに(逆)聖地巡礼するシーンがあります(アニメのキャラクター達が最寄の京阪宇治線 木幡駅周辺を歩いています)。
 そしてアニメファンだけでなく、一般にも社会現象を起こした『けいおん!』ですが、第1期が放送されたとき、私は京都の三条本店に勤務していました。この作品も色々な場所が作品の聖地とされ(校舎のモデルとされた滋賀県豊郷町の旧豊郷小学校など)、JEUGIAの三条本店も主人公たちが楽器を買いに訪れた店として、何度も登場し(作中での店名は10GIÄ)、放送中そして放送後夏休みに入ると多くのファンが当店を訪れました。
その後も年に2~3作程のペースでTVアニメを製作し、『中二病でも恋がしたい!』(2012年)では滋賀県(京阪 京津線沿線)が、『たまこまーけっと』(2013年)では京都(出町柳付近)が舞台となり、そして2015年の4月から放送された『響け!ユーフォニアム』で、京アニ本社のある宇治市周辺の多くの場所が、アニメの中でリアルに描かれ、私の母校が校舎のモデルとして毎週登場していました。
 このように、アニメの舞台で仕事をしたり、高校時代を過ごしてきた者として(ちなみに私が通っていた大学も京アニ作品ではありませんが、とあるアニメの舞台になっています)出来ることは、オススメの京アニ作品を紹介して、スタッフの方達がどんなアニメを創っていたのかを知ってもらうことだと思います。
 まず、いわゆる「京アニクオリティー」と呼ばれる、毎週テレビで放送されるのに、常に高いレベルでの映像美を見せてくれる作品として、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(2018年)を挙げます。これは本当に美しい映像のアニメで、背景も人物の動きも「凄い!」の一言です。でもこの作品は(架空の)外国が舞台なので、もっと身近な現代の日本が舞台の作品では、『氷菓』(2012年)と『響け!ユーフォニアム』(2015年)をオススメします。
 『氷菓』は米澤穂信の古典部シリーズという推理小説の いくつかのエピソードをアニメ化したもので、アニメでの最終話「遠まわりする雛」と第二十話「あきましておめでとう」の2話をオススメします(このアニメは岐阜県高山市周辺が舞台のモデルとなっています)。
 『響け!ユーフォニアム』は吹奏楽部での活動を中心とした部活もののアニメで、コンクールの自由曲としてオリジナルの吹奏楽曲が作られる程、映像だけでなく、音楽にも力を入れた作品です。作中には様々な曲が吹奏楽または管楽器のアンサンブルとして編曲されましたが、第5話のマーチング(楽器を演奏しながら行進する)で使われた「RYDEEN(YMO)」には驚かされました。
 そして音楽物アニメ『けいおん!』では私は劇場版『映画けいおん!』(2011年)を強く推します。ロンドンタクシーのシーンがいまだに脳裏に焼きついていますが、この作品の本題は卒業旅行から帰ってきてからです。
 また京アニはギャグアニメでも全力で取り組んでいて、あらゐけいいち の漫画が原作の『日常』(2011年)は、かなりブッ飛んだ内容です。タイトルとは真逆な非日常のシュールな世界を見事に映像化していて、さらにオープニングとエンディングの曲もオススメです。オープニングはヒャダイン(前山田健一)によるテンションの高すぎる楽曲(2曲あります)に負けてないアニメーションで、コマ送りやスロー再生は必至です。そしてエンディング。全26話のうち前半13話はアニソン歌手が歌うかわいらしい楽曲なのですが、第14話以降は学校で歌ったことのある懐かしい合唱曲が、アニソン歌手によるソロ(一部ハモリあり)、声優たちによる合唱(斉唱)と交互に使われました。例えば、第14話「翼をください(ソロ)」、第15話「気球にのってどこまでも(合唱)」第17話「怪獣のバラード(合唱)」、第21話「巣立ちの歌(合唱)」、第22話「仰げば尊し(ソロ)」、そして最終話(第26話)「旅立ちの日に(合唱)」などの曲が歌われ(注:再放送のNHK Eテレ版は放送話数が短縮され、これらの合唱曲は1曲も使われていません…)、今回の件で改めて聴いて、涙が出そうになりました。
 またこのように京アニ作品のオープニング・エンディングは、どの作品も素晴らしい内容なので、まずこれらを見て、興味が出たアニメ本編をじっくり見てはどうでしょうか。
2019.8.3 (Vol.32) 8.26 特別上映の『映画けいおん!』を見た後修正)