ピアノトリオと聞くと何オイメージするでしょうか、ヴァイオリン、チェロ、ピアノによるトリオですが、あるいは改まって聞いた事のない方も多いと思います。有名なトリオといえば100万ドルトリオとも呼ばれたハイフェッツ、フォイヤマン、ルービンシュタインのトリオが有名ですが、ここでは珍しく常設のトリオとして50年以上にわたり活動を続けたボザールトリオ(Beaux Arts Trio)を是非紹介したいと思います。
1955年に結成したボザールトリオは2008年まで何度かメンバーン入れ代えながら活動を続けました。結成当初より一貫して、派手さはないものの、驚くほどの音のよさ、3者せめぎ合うというよりはまさにひとつの音楽となっている様、何よりどの音もおろそかにしないその演奏からは。彼らの音楽にいする真摯さと献身が感じられます。彼らの演奏では、ともすれば単調な演奏になってしまうハイドンのトリオも新鮮で変化にとんだ、かついつまでも聞いていられるような音楽になります。幾分クラシックに慣れ親しんだかた向けの演奏かもしれませんが機会があれば御一聴下さい。
ちなみにメンバーの中で唯一入れ代わりがなかったのが今年95歳になろうとしているピアノのプレスラー。彼のピアノはまさにトリオを象徴する演奏で解散後(80歳を越えていましたが)はソリストとして活躍しており、50年間トリオを牽引したその音楽を聞かせてくれています。
(三条本店APEXスタッフ松岡)