草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE
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ドイツ・ロマン派の作曲家 ヨハネス・ブラームス(1833-1897)は交響曲を全部で4曲作曲しています。どれもが名曲ですが、演奏回数や人気では 1番→4番→2番→→3番の順番でしょうか(2番と4番が逆もあり)。どちらにしても3番は他の3曲よりも演奏回数や人気順では低いようです。私の所持している『作曲家別クラシックCD&LD/DVD総目録』の1994年度版ではブラームスの交響曲全集は22種ですが、1曲ずつでのリリースでは、第1番 ハ短調Op.68が59種、第2番 ニ長調Op.73が46種、第3番 ヘ長調Op.90が40種、第4番 ホ短調Op.98が51種となっており、やはり第3番だけがちょっと人気が劣るようです。
実際 私もブラームスの交響曲はシャルル・ミュンシュ指揮の第1番、カルロス・クライバー指揮の第4番、この2曲は昔からよく聴いていて、2番と3番を聴いたのはだいぶ後になってからでした。残り2曲のうちまず第2番を聴いて、第4楽章のあまりのお祭り騒ぎぶりに「なにこれ~」となって、お堅い重厚なイメージのブラームスは、どこかに飛んでいってしまいました。そしてその後も第3番だけがちゃんと聴く機会がなくて(もちろん第3楽章が映画『さよならをもう一度』に使われていて、メロディーだけは知っていましたが)、第2番を聴いてからかなりたったある日、父の所蔵しているCDラックに交響曲第3番があるのを見つけ、初めて聴いてみました。
第1,2楽章は正直しんどかったのですが、哀愁漂う第3楽章をじっくりと聴き入ったあと、運命の出会いを果たします。
それがアレグロ ヘ短調の第4楽章です。初めて聴いた時の衝撃は、今までこの交響曲を聴かなかった自分に対して後悔するには十分で、次々現れる様々なモチーフ、鋭いリズム、そして荒々しい展開部が頂点に達した所で、なだれ込むように再現部に戻るところなど、あっという間に第4楽章だけ虜になりました。その時聴いたCDはカール・ベーム指揮のものでした。
ちなみに楽章単位でブラームスの交響曲を私の好きな順に並べると、
1、第3番 第4楽章 2、第1番 第3・4楽章 3、第4番 第1楽章
4、第4番 第4楽章 5、第2番 第4楽章 といった順番です。
私は交響曲など長い曲は無理して全曲通して聴かなくてもいいと思っているので、これとは別に、あまりブラームスの交響曲を聴いたことがない という人には、
1、第4番 第3楽章 2、第2番 第4楽章 3、第3番 第3楽章などから聴くのを
オススメします。
2018.12.28 Vol.23
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