楽譜

  • 楽譜ランド
  • 三条本店左カラムバナー
  • スタジオ・練習室レンタル
  • 楽器修理
  • 楽器_買取・下取り
  • 京都ピアノコンクール情報
  • 法人窓口
  • スタインウェイ正規ディーラーバナー
  • ベーゼンドルファー正規ディーラー
  • 鍵盤楽器公正取引協議会
  • 京都サンガバナー
  • 採用情報バナー(経営管理部)

楽譜

お知らせ詳細

追悼 小林亜星さん

スタッフTKのおすすめ 2021.6.25 Vol.45

草津A・SQUARE店/ミュージックサロンA・SQUARE

       追悼 小林亜星さん
 昭和以降のTV音楽(CM、ドラマ、アニメ、特撮など)を数多く手掛けられた作曲家、小林亜星さんが先日(5月30日)亡くなられました。ニュースやワイドショーで、いろいろなジャンルの音楽が流れていましたが、アニメソングはどの番組も「魔法使いサリー」や「ひみつのアッコちゃん」、「科学忍者隊ガッチャマン」の主題歌ばかりだったので、今回は私が選んだ、小林亜星作品ベスト10を紹介します(タイトルの次は初回(第1話)の放送年です)。
 まずは10位~7位。
第10位「ターンAターン」(ターンAガンダム(1999年)、唄:西城秀樹)
第9位 「花の子ルンルン」(花の子ルンルン(1979年)、唄:堀江美都子)
第8位 「すきすきソング」(ひみつのアッコちゃん(1969年)、唄:水森亜土)
第7位 「ぼくはハゼドン」(ハゼドン(1972年)、唄:水森亜土)
 第10位は「Vガンダム」以来6年ぶりに富野由悠季 総監督が手掛けたTVシリーズのガンダム主題歌。唄は「寺内貫太郎一家」で共演した西城秀樹。西城秀樹にとって「ちびまる子ちゃん」の「走れ正直者」以来の、そして小林亜星にとって最後のアニメソングです。また作詞の井荻麟は富野由悠季のペンネームです。
 第9位はアニメを見たことがない世代でも曲の出だしが歌えてしまう、CMでの作曲術が発揮された作品。でもルンルンは私の街には来てくれませんでした…。
 第8、7位はイラストレーターでもある水森亜土さんが唄ったエンディング曲。「すきすきソング」は現在ではメガホンを叩きながら歌う高校野球の応援歌としても知られています。「ぼくはハゼドン」は特徴的な歌声、トランペットやオカリナを使ったアコースティックなサウンド、短調に変わるBメロ、そしてラストの『レッツゴーー』など聞きどころの多い曲です。
 続いて6位~4位。
第6位 「妖怪にご用心」(ドロロンえん魔くん(1973年)、唄:中山千夏)
第5位 「倒せ!ギャラクター」(科学忍者隊ガッチャマン(1972年)、唄:コロムビアゆりかご会)
第4位 「パッと!さいでりあ」(新興産業CM曲(1991年)、唄:小林亜星)
 第6、5位のアニメはどちらもオープニング曲の方が有名ですが、このエンディング曲も味がありオススメです。「妖怪にご用心」は3番まである歌詞に注目してフルで聴いてほしいです。唄の中山千夏さん(じゃりン子チエのチエちゃん役の人)が作詞も担当しています。第5位の「倒せ!ギャラクター」は放送初期はオープニングで歌われてましたが、エンディングのイメージが強いです。「サザエさん」の前、日曜夜18:00から放送(関東・関西では)されていて、「サザエさん」のエンディングと同じで、児童合唱団が歌うこの曲も聴けば『日曜日が終わってしまう…』という虚脱感に襲われます。
 第4位は この度の訃報を聞いて真っ先に思い浮かんだ曲です。現在ではこのCMは放送されていませんが、小林亜星が作曲だけでなく、自ら歌い、イメージキャラクターとしてCMに出演するというインパクト大の曲でした。また今回のランキングには入らなかったですが、このようなキャッチーなフレーズのCMだけでなく、『積水ハウス』や『チェルシー』『サントリーオールド』『ニッセイ(日本生命)のおばちゃん』など、メロディーの美しいCMソングも是非聴いて下さい。さて、私の選んだ小林亜星作品 ベスト3。まずは、

第3位 「行くぞ!ゴーダム」(ゴワッパー5ゴーダム(1976年)、唄:水木一郎)
 ガッチャマンやタイムボカンシリーズを制作したタツノコプロによるロボットアニメの主題歌で、鋭いリズムのイントロ、カッコいいベースライン、サビでのコーラス、効果的なヴィブラフォンとティンパニ、そしてアニキこと水木一郎の歌声(この曲では『ファーイブ!』と叫んでいます)。まさに王道の、明るく元気の出る、私の大好きなアニソンです。

第2位 「ファイヤーマン」(ファイヤーマン(1973年)、唄:子門真人)
 ウルトラシリーズでお馴染み円谷プロ創立10周年記念で制作された特撮物の主題歌です。作詞はなんと阿久悠。子門真人による歌はまさに炎そのもので、『ファイヤー!』と『変われっ!』の2種類の叫びが聴きどころです。第2,3位はどちらも作品そのものの知名度は今一つですが、オススメする小林亜星作品の主題歌です。そして

第1位 「この木なんの木(日立の樹)」(日立製作所、1973年)
 第1位は現在も聴くことができるCMソングです。歌手やアレンジがいくら変わっても、あの大きな木がイメージできる、誰でも自然にハモって歌える素晴らしい曲です。

 最後に小林亜星作品が聴けるオススメの吹奏楽曲を一つ紹介します。
「ジャパニーズ・グラフィティXX 小林亜星作品集」
 吹奏楽ポップスシリーズ、ニューサウンズ・イン・ブラス(NSB)の2016年版に収録されている9曲からなるメドレーです。残念ながらCDは現在生産中止ですが、全国各地の自衛隊音楽隊による演奏がユーチューブにUPされているので是非チェックしてください。

追記:2021年8月21日付の朝日新聞別刷り土曜版に、購読者アンケートによる小林亜星ソングのランキングが載っていました。第1位だけが同じで、あとは全部違う曲が入っていました。私が選んだ曲では「パッと!さいでりあ」が第18位でした。