バイオリン、ギターをはじめとする弦楽器の演奏をするうえで欠かせないこと、それは弦交換とチューニング(音合わせ)です。弦交換・チューニングについてお客様からよくお声をいただくのが『ペグをまわすのが恐い。弦を切ってしまいそう。ペグがうまくとまらない。なかなか音が合わない。』などなど。
特に小さいお子さんが使用する分数楽器は弦が短いため、ペグをほんの少し巻くだけで音がぐっと変わってしまいます。
そのためにご自宅での練習の際、音合わせに苦労されていたり、レッスンの先生にお任せしているということもあるのではないでしょうか。しかし定期的な弦交換と、演奏前のチューニングは綺麗な音を鳴らすためには避けては通れない作業なのです。
私がこの弦楽器フロアに来て最初に教わったのもチューニングでした。初めは細いバイオリン弦を勢い余って切ってしまったり、張りの強いチェロ弦に力が入りすぎて切ってしまったりと失敗することが多かったのですが、何度か失敗するうちにどの程度の力加減が適切なのか、一音変えるためにはどのくらいペグを巻けばいいのかというコツを掴むことができました。
私は大学生の頃コントラバスをしていたのですが、コントラバス弦はどれも太く切れることはめったにないうえ、ギアペグなのでペグが戻って弦が緩んでしまうということもありませんでした。ギアペグのコントラバスやギターとは違い、バイオリン・ビオラ・チェロは先細りの木の棒が刺さっているだけです。ただペグを巻くだけではから回ってしまい、せっかく巻き取った弦が緩んでしまいます。そのため弦の調節をする際はペグを内側へ押し込みながら巻く必要があり、この作業に慣れるのにも何度も失敗をしました・・・
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